◆ ストIII宣言 ◆

諸君
私はストIIIが好きだ

諸君
私はストIII－２ｎｄが好きだ

諸君
私はストIII－３ｒｄが大好きだ

ブロッキングが好きだ
ターゲットコンボが好きだ
リープアタックが好きだ
ＥＸ必殺技が好きだ
パーソナルアクションが好きだ

ヒット確認が好きだ
しゃがみグラップが好きだ
ワープ投げが好きだ
ノーキャンセルＳＡが好きだ
屈中Ｐ連打が好きだ
ぶっ放しが好きだ

日本で　アメリカで　中国で　ロシアで　香港で　ブラジルで
城の上で　地下鉄で　遺跡で　廃車置場で

これらのステージで行われる
ありとあらゆる格闘行動が大好きだ

ゲージを使った一撃必殺の真昇龍拳が
轟音と共に敵キャラを吹き飛ばすのが好きだ

近立中Ｐで高く浮かされた敵キャラが
天狗乱石でボロボロになった時など心がおどる

プレイヤー操るヒューゴーの
ギガスブリーカーが敵キャラを圧死させるのが好きだ

唸りをあげて飛んでいく波動拳を飛び越してきた敵キャラを
神龍拳で撃ち落した時など胸がすくような気持ちだった

画面端に追い詰めた敵キャラの起き上がりを
エイジスリフレクターで蹂躙するのが好きだ

興奮状態の初心者が既にスタンした敵キャラを
安いダメージで起こしてしまう様など感動すら覚える

斬空波動主義の逃げ豪鬼を
唐草で吊るし上げていく様などもうたまらない
泣き叫ぶ豪鬼が私のコマンド入力とともに
立大Ｐをキャンセルしたまことの土佐波にどかどかと浮かされるのも最高だ

哀れな抵抗者達が不用意な牽制技を
けなげにも差し込んできたのを
Ｑの腹部及び後頭部への痛打（仮）が
キャラクターごと木っ端微塵に粉砕した時など絶頂すら覚える

ヤンの星影円舞に滅茶苦茶にされるのが好きだ
必死に守るはずだった体力ゲージが蹂躙され
どんどん削られていく様はとてもとても悲しいものだ

ユンに幻影陣を発動されて殲滅されるのが好きだ
分身に追いまわされ害虫のように空中を飛ばされまわるのは屈辱の極みだ

諸君
私は格ゲーを、ストIIIのような格ゲーを望んでいる

諸君
私に付き従うブロッキング中毒者諸君
君達はいったい何を望んでいる？

更なるストIIIを望むか？
情け容赦ない素人お断りのストIIIを望むか？

先行入力の限りを尽くし
６０フレーム世界のゲームに生きるシビアなストIIIを望むか？

「ストIIIィ！！！」

「ストIIIィ！！！」

「ストIIIィ！！！」

よろしい
ならばストIIIだ

我々は満身の力をこめて今まさに入力しようとするコマンドだ

だがこの暗い格闘ゲーム事情の中で
長年ストIIIをやりつづけてきた我々に
ただのストIIIではもはや足りない！

ストIIIの新作を！！
一心不乱にストIIIの新作を！！！

ストIIIはわずかにゲーセンに１台
ミスタードリラーにすら満たぬ敗残兵に過ぎない

だが諸君は一騎当千の古強者だと私は信じている
ならば我らは諸君と私で総インカム１０万と１００円の常連客となる

ストIIIを忘却の彼方へと追いやり
眠りこけている連中を叩き起こそう

髪の毛を掴んで大型筐体から引きずりおろし
３ｒｄの対戦台に座らせ思い出させよう

連中にブロッキングの味を思い出させてやる
連中にわれわれのレバー入力の音を思い出させてやる

ストIIIのブロッキングとＣｖｓＳ２のブロッキングの間には
奴らの哲学では思いもよらない事がある事を思い出させてやる

一千万のストIIIの対戦台で世界を埋め尽くしてやる

2001.11.24
(ヘルシング４巻Ｐ１８６～１９５・ＮＸ－ＢＡＫさん原案を加筆＆変更）